机上の理論と実際の理屈

今話題の某企業が、約7年にわたって取締役会を開催せずに、常務会・部長会での記録を役会の議事録として作成。

この記事を読んだときにハッ!っと思ったんです。自分が今やっている勉強はなんと閉鎖的なことか・・・。
常々言われていることだが、「学問と実務は別物」という事実を再認識。受験勉強ばっかりやっていると、試験向けの学習を効率化するために、例えば今回のようなコーポレートガバナンスに関する事項を理解するにしても、いかにも理想的な姿を想定してさまざまな知識を吸収していくことが日常化している。なぜなら、試験に求められる知識の多くは、「現行法が最もすぐれた法文である」ということをベースとしているので、ずっと無言が続いて形式だけの取締役会とか、役員に問題があっても株主は知らぬ顔・・って感じの状況を考えることを忘れがちになってしまう。
大学のゼミで討論したり発表のためのレジュメを作ったりしたときは、得意の妄想を働かせて様々な問題提起をしてた(ハズ)。いまこうして考えてみると、大学での経験ってのはやっぱり実務で活躍するには重要なんですね。
大学が単位取得だけの場になって、ダブルスクールで試験合格・資格の取得のみに時間を費やしている人が多い(むしろ、そうせざるを得ない受験制度がそもそもおかしい!)。どうにかならないものか・・・。
だって、サークル活動・アルバイト・娯楽(競馬・パチンコなどなど)・恋愛・趣味に没頭(音楽・スポーツなどなど)その他もろもろ・・、これらに何の興味も示さずに黙々と参考書をめくっていた弁護士に、あなたは紛争解決の相談をしてみたいと思いますか?自分は絶対にイヤです。お前なんかに自分の気持ちがわかってたまるか!って感じで。